【試験概要】
日本薬科大学の教授によりJBA取扱い商品・ピーチローズ(リボーテ01)の皮膚炎症の抑制効果について解析し、美肌効果について実験をしました。
【目的】
抗炎症作用による炎症物質の産生抑制により炎症が抑制され、皮膚障害は緩和されると考えられる。
この効果は、加齢によるシワ、たるみ、シミなどの発生予防、またニキビ瘢痕の形成予防効果が期待される。
1)白血球からのTNF-α産生抑制活性
2)白血球からの一酸化窒素(NO)産生抑制試験
【測定原理】
マウス由来マクロファージ細胞株をLPS(リポポリサッカライド)で刺激して活性化させ、炎症性サイトカイン、
ならびに活性酸素を誘導した。炎症性サイトカインとしてTNF-α、活性酸素種としてNO産生量を定量した。
これらの炎症因子の産生抑制作用は、抗炎症効果による皮膚細胞傷害抑制の示標となる。
【試験方法】
マクロファージ細胞株のLPS刺激により過剰産生した炎症性サイトカイニンTNF-αを比較対照とし,これに対するLPS未刺激条件下での被験物質(ピーチローズ)添加時のTNF-αの産生抑制率をELISAにて測定する。また,LPS刺激により過剰産生したNO量を比較対照とし,これに対するLPS刺激条件下での被験物質(ピーチローズ)添加時のNO産生量からNO産生率を求め,NO産生抑制をネスラー法にて測定する。
【結果】
炎症性サイトカイニンTNF-αの抑制結果は対照と比較して400倍希釈から優位な差が見ることができる。対照の炎症性サイトカイニンTNF-αの量は5000(pg/ml)弱の値を示したのに対して、400倍希釈から段階的に減少していき、50倍希釈のものでは2000(pg/ml)以下の値を示した。
また、NO(一酸化窒素)産生抑制結果は対照(0.7uM)と比較し、1600倍希釈で0.5uMまで減少し希釈倍率を下げていくことでさらに抑制効果が上がり50倍希釈で0.2uMとLPS刺激を与える前と同程度まで抑制されている。
【考察】
今回の結果から、被験物質(ピーチローズ)には外的要因(刺激)によって引き起こされた炎症性サイトカイニンTNF-αを抑制する事によって皮膚の炎症を抑えることが示唆された。また、同時に炎症性サイトカイニンTNF-αを抑制する事で細胞外分解酵素の発現も抑えられることから、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の分解を抑制する事も推測できる。
被験物質(ピーチローズ)は炎症性サイトカイニンTNF-αを発現する活性酵素に影響を与えるNOの発生抑制をすることから相乗的に炎症によるダメージを抑えることも示唆されたことになる。